永井孝志

化学物質

農薬の残留基準値を超過した際に健康影響を判断するための3つのステップ

農薬の残留基準値を超過したニュースを例に、健康影響を判断するステップとして以下の3つを紹介します。1.農薬評価書を活用して農薬の毒性、無影響量などを調べる2.影響が出るまでどの程度その食品を食べる必要があるのかを計算する3.リスクを評価し、そのリスクが受け入れられるかどうかを考える「基準値の〇〇倍!」という数字から判断できることはほとんどないことがわかります。
SNS定点観測

2020年11月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果17~

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年11月の調査結果は、コロナ第3波の中でコロナへの関心が再度高まっていることがわかりました。特にGoToキャンペーンを使ってよいのかどうかの答えを求めている人が多いことがうかがえます。
リスクテイク

gotoすべきかstayhomeするべきか:GoToトラベルをめぐるリスク・リターン関係

GoToトラベルをめぐるリスク・リターン関係を整理してみました。stayhomeする人はローリスク・ローリターンで、gotoする人はハイリスク・ハイリターンです。ここだけ見るとハイリスクならハイリターンであるべきという規範が成り立っているようにも見えます。ただし、ここに医療従事者を含めたり、感染拡大が進んだ状況になると位置づけが変わってきます。
幸福

リスクと幸福はどんな関係にあるのか?その4:国連の世界幸福度報告は単なるランキング以上の優れモノ

国連の世界幸福度報告(World Happiness Report)の2020年度版について紹介します。ニュースなどでは単なるランキングモノとして扱われますが、幸福度と健康・環境リスクとの関係や、流行りのSDGsとの関係も示されており、さまざまなトレードオフ関係を幸福度という一つの統一指標で表現できる可能性を見せてくれます。
幸福

リスクと幸福はどんな関係にあるのか?その3:世界各国の幸福度はどのような歴史をたどってきたか

OECDが2014年に公表した「How was life? Global Well-being since 1820(幸福の世界経済史)」という幸福度の歴史的変遷を解析したレポートを紹介します。世界のリスクトレンドがこれ一つでわかるという優れモノです。世界の幸福度は基本的に右肩上がりに伸びてきていますが、地域の差は非常に大きくなっています。
SNS定点観測

2020年10月の「リスクコミュニケーション」を分析してわかったこと~SNS定点観測結果16~

リスクコミュニケーションに関するツイート・ニュースを解析しています。2020年10月はコロナに関する話題は減少し、想定的に原子力や食品関係の話題が目立つようになってきました。特に、トリチウムを含む処理水の海洋放出の決定見送りについてのニュースが大きな話題となりました。
幸福

リスクと幸福はどんな関係にあるのか?その2:OECDが測定する幸福度とリスク

OECDが測定する幸福度は、主観的幸福度と能力アプローチ(健康、教育、所得などの自分の人生の機会を拡大する因子)、公正な配分という3つのアプローチからなる11の側面で評価するものです。指標としては平均寿命、大気汚染、殺人率などリスクの指標と重なるものもあります。
幸福

リスクと幸福はどんな関係にあるのか?その1:日本の統計からみるリスクと幸福

リスクと健康・幸福の関係を見るために、肉体的なリスクだけではなく精神的・社会経済的なリスクも含めて統計データを整理しました。私たち日本人はより健康になり、より安全な社会に暮らし、より経済的に豊かになっているのに、暮らしはより悪い方向に向かっていると感じています。これは大きなパラドックスです。
リスクガバナンス

公衆衛生か個人の自由か?その2:皆にPCR検査を受けさせるべきかどうかは価値観の対立である

要約国民全体の健康のために〇〇すべきという公衆衛生的な視点と個人の自由には価値観の対立が存在します。コロナウイルスのPCR検査についても、無症状の方への検査は推奨されないという公衆衛生的な視点と、検査を受けて安心したいという個人の視点があり、これも価値観の対立であると考えられます...
SNS定点観測

2020年10月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果15~

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年10月の調査結果は、コロナウイルスに関するの状況も変化がなく、他にも大きなリスク関連の事件などもなかったため、全体的に大きな特徴のないものとなりました。11月のアメリカ大統領選挙については、どちらに転んでも「リスク」ととらえられている様子がわかりました。