基準値問題

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飲酒(アルコール)のリスクその3:飲酒ガイドライン正式版への反応

飲酒ガイドラインの正式版が公表され、業界への配慮と飲酒量を減らそうというメッセージの両立を目指す修正がなされました。ガイドラインの案と正式版の違いを紹介し、ガイドラインに関連するX(旧ツイッター)のリプライを解析し、どのような反応(特に誤解)が生じているのかをまとめます。
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欧州における水道水中農薬基準(0.1μg/L)は健康リスクと無関係

水道水から農薬が検出された場合に、欧州における水道水中農薬基準0.1μg/Lと比較されることがありますが、この基準は健康リスクと無関係です。実際には健康影響の目安となる別の基準が設定されており、そちらのほうと比較するべきでしょう。これらの基準値のからくりについて解説します。
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飲酒(アルコール)のリスクその2:アルコール摂取量と死亡率の関係

飲酒ガイドラインの目安量(男性40g/日、女性20g/日)と比較して日本人の飲酒量はどれくらいか?、アルコール摂取量と死亡率に関するJ型カーブの謎(なぜまったく飲まない人よりも多少飲む人のほうが死亡率が低くなるのか)、お酒の種類や休肝日の影響について調べた結果、をそれぞれまとめました。
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飲酒(アルコール)のリスクその1:飲酒ガイドラインの男性40g/日・女性20g/日の根拠は謎だらけ

生活習慣病のリスクを高める飲酒量として男性40g/日・女性20g/日という数字を示した飲酒ガイドラインの内容を紹介(実際には飲酒量の基準を示したものではない!)し、男性40g/日・女性20g/日はどこから出てきた数字なのかの謎を解き明かします。
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BMIの基準値のからくりその2:BMIと死亡率の関係

BMIと死亡率の関係はU字型のカーブとなり、やせでも肥満でも死亡率が高くなりますが、標準体重(BMI22)よりも多少肥満よりで死亡率が低くなります。肥満の死亡率が低くなる「肥満のパラドックス」とやせの死亡率が高いことについて、いくつかの研究を紹介しながら深掘りしてみます。
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BMIの基準値のからくりその1:BMIの起源と標準体重の決め方

線引き問題の一つとして、肥満の指標となるBMI(Body Mass Index)をめぐる基準値問題に着目します。BMIの起源や問題点、肥満の線引き、BMIに代わる指標やメタボ診断の基準などについて整理していきます。BMIの使用には人種・性別・年代・筋肉量・皮下脂肪と内臓脂肪の区別などの考慮に課題や問題があります。
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排水基準と環境基準の関係:原発処理水と事業所排水の考え方の違いに注目

排水基準と環境基準の関係について、原発処理水と事業所排水ではその考え方に大きな違いがあります。原発処理水の排水基準は飲んでも問題なレベルとしてトリチウム1500Bq/Lが設定されていますが、事業所排水では飲めるレベルにまで処理する必要はなく、放出された環境中で希釈された後に飲めるレベルになっていることが求められます。
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有機フッ素化合物PFASのリスクその1:米国のPFOS・PFOAの規制強化の根拠は免疫力の低下

世界的な規制強化の流れにある有機フッ素化合物PFASについて複数回にわたり解説します。その1では、PFOS・PFOAの米国の飲料水新基準値案に焦点をあてて解説します。有害性評価ではワクチン抗体価の減少というあまり見なれないエンドポイントを採用しています。
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新型コロナウイルス対策をめぐる基準値のからくり~まとめ記事~

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関する各種線引き問題の「まとめ記事」。ソーシャルディスタンス、ステージ区分、職場復帰までの日数、相談・受診の目安日数、換気の基準、濃厚接触の基準、飛沫感染・エアロゾル感染・空気感染の線引きなどをまとめています。
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感染防止のための献血制限の基準値:同性愛差別と血液不足との二つのリスクトレードオフ

感染防止のための献血制限の基準値として、狂牛病を発端とする英国滞在歴のある人の献血制限(1ヵ月)、日本の男性同性愛者の献血制限(6ヵ月)、米国の男性同性愛者の献血制限(3ヵ月、ただし見直し中)についてまとめます。数字の根拠はどの事例も大変興味深いものです。