永井孝志

リスクマネジメント

リスクマネジメントとしてのTNFD その2:TNFD対応とはどのようなものか?

TNFDについて解説する2回目の記事として、TNFD対応とはどのようなものかをまとめます。まず、TNFDに取り組むガイダンスであるTNFD提言を紹介し、実際の開示例として世界に先駆けて取り組んだキリンの環境報告書を紹介します。
リスクマネジメント

リスクマネジメントとしてのTNFD その1:TNFDとネイチャーポジティブ

生物多様性関連で最近よく聞くキーワードである「TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)」と「ネイチャーポジティブ」について解説します。TNFDはリスクマネジメントの一部であり、自然環境が自社のビジネスにどう影響するか?というリスクの開示を目指しています。
化学物質

コウモリが死ぬと農薬が増えて乳児が死ぬ? サイエンス誌の論文を検証します

コウモリは虫をたくさん食べることが知られていますが、サイエンス誌に最近掲載された「コウモリが死ぬと農薬が増えて乳児が死ぬ?」という内容の論文について検証しました。本当に農薬の影響と言えるかどうかや乳児死亡率自体のバラつきについて考察します。
幸福

地域幸福度とは何か?どうやって活用するのか?

デジタル庁が公開している市町村別の地域幸福度(Well-Being)指標について解説します。まず地域幸福度とはどのようなものかを紹介し、実際の事例を見ながら幸福度指標をどのように活用していくかについても解説します。ランキングが目的ではないことに注意が必要です。
リスクコミュニケーション

情報セキュリティ白書2024は誤・偽情報(フェイクニュース、デマ)の最新状況がよくまとまっている

ブラジルでX(旧ツイッター)が禁止されましたが、偽情報対策としてファクトチェックやプラットフォーム規制が注目されています。本記事では情報セキュリティ白書2024における誤・偽情報の脅威と対策の内容を整理し、リスク学的な視点から現在欠けている視点について考察します。
基準値問題

南海トラフ地震臨時情報「1週間」のほんとうの意味:自治体の半分で受忍の限度を超えている

2024年8月に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されましたが、「1週間は巨大地震の確率が数倍高まる」の意味について解説します。また、1週間という期間は地震発生確率と社会経済の受忍限度のバランスで決まりましたが、実は1週間だと自治体の半分で受忍の限度を超えています。
身近なリスク

激辛食品は健康に良いのか悪いのか?カプサイシンのリスクとベネフィット

激辛チップスを食べた高校生が集団で搬送されるなど、激辛ブームに伴う健康影響の懸念が高まっています。辛み成分であるカプサイシンの健康影響についてまとめ、辛さを示すスコヴィル値について解説します。加えて辛み成分が逆に健康に良いかもしれない点についてもまとめます。
リスク比較

リスク比較のためのRisktools ver4を公開しました

リスク比較のためのWEBアプリ「Risktools」を作っています。今回公開した改良版(ver4)では、「死因別リスクのものさし表示ツール」に最新版のデータを追加、「リスク要因別リスクのものさし表示ツール」に最新版のデータ・性別とリスク指標の選択を追加しました。
リスク比較

震災における死亡リスクの男女差は差別構造なのか?

とあるニュースが震災による死者数の男女差を問題視しています。そこで、人口動態調査のデータを用いて1995年(阪神淡路大震災)と2011年(東日本大震災)における震災による死亡リスクを算出し、年代別・男女別に示して比較してみました。
化学物質

PFASをめぐる科学と社会~まとめ記事~

有機フッ素化合物「PFAS」に関する基礎知識、リスク評価、基準値問題、規制動向などについての「まとめ記事」。