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有機フッ素化合物PFASのリスクその4:PFASのリスク評価と母乳育児の悩ましい関係

PFAS問題の解説その4として、20種類のPFASのリスク評価の事例を紹介します。乳児のPFAS摂取量は母乳を飲んだ量でほぼ決まってしまいますが、母乳は感染症のリスクを下げる効果があるのに「PFASでワクチン抗体価が下がる!危険だ!」というリスク評価には大きな疑問が残りました。
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有機フッ素化合物PFASのリスクその3:PFASがなくなると我々の生活はどう変わるか?

PFAS問題の解説その3として、PFASがなくなると我々の生活はどう変わるかについてまとめます。PFAS使用禁止によって使用エネルギーは増大し(温暖化対策は後退し)、モノ全体の寿命は縮み、安全性が損なわれます。また、PFAS代替物質のリスクがPFASのリスクを上回るリスクトレードオフも懸念されます。
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有機フッ素化合物PFASのリスクその2:フッ素樹脂が巻き添えで欧州のPFAS規制対象になった

PFAS問題の解説として、PFOS・PFOAからPFASへ世間の注目が変化したことをGoogle trendsを用いて示します。次に、PFASとは何か?についてリスクの観点から大きく3つに分けて解説します。そして欧州で進んでいるリスク評価を伴わないPFAS一律禁止措置の動向について紹介します。
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残留農薬基準値の決め方その4:「ADIを超えないように」決めた目安残留濃度の一覧(587農薬)を作りました

残留農薬基準は「農薬を正しく使用しているかどうか」という農業規範としての基準であり、健康影響に関係する基準ではないため複雑怪奇になっています。そこで「ADI(許容一日摂取量)を超えないように」計算した健康影響に関する目安残留濃度の一覧(587農薬)を紹介します。
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除草剤プロピザミドは炎症性腸疾患の原因となるか?Nature論文を読み解きます

除草剤のプロピザミドが炎症性腸疾患の原因であると主張しているNature論文の内容を解説します。現実離れした高濃度で発生することを示しただけでリスク評価には役に立たない内容です。現実的な曝露量における影響の考察を行い、なぜこの論文がNatureに掲載されたかについても考察します。
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国立科学博物館の特別展「毒展」は人工物の扱いが残念

2022年11月1日から2023年2月19日まで国立科学博物館で開催された特別展「毒展」に行ってきました。今回はそこで感じたこと(人工物の扱いが残念だった)を書いてみます。リスク評価・管理の考え方が不足していたと思います。
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シロアリ防除剤としてのネオニコチノイド系殺虫剤のリスク

シロアリ防除剤としてのネオニコチノイド系殺虫剤の使用時のリスクについてまとめました。まずシロアリ防除剤のリスク管理について整理し、次に論文の情報からネオニコチノイド系殺虫剤のリスク評価を行い、最後にシロアリ防除剤のリスク比較事例を示します。
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残留農薬基準値の決め方その3:「ADIを超えないように」決めたら良いのでは?

残留農薬基準は「農薬を正しく使用しているかどうか」という農業規範としての基準であり、健康影響の基準ではないため説明の際は要注意ですが、むしろ説明の仕方を注意するよりも運用を変えて健康影響の基準値(ADIから換算)に変えればよいのでは?という意見についてまとめました。
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残留農薬基準値の決め方その2:残留農薬ポジティブリスト制における一律基準値の根拠

残留農薬基準値が決められていない農薬-作物の組み合わせに自動的に適用されるポジティブリスト制に基づく一律基準0.01mg/kgの根拠を解説します。毒性がよくわからない場合であっても健康影響の懸念がない摂取量を推定した「毒性学的懸念の閾値」を応用しています。
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残留農薬基準値の決め方その1:巷にあふれるの説明のほとんどが誤解を招いている

残留農薬基準の決め方の説明として巷にあふれている「ADI(許容一日摂取量)を超えないように決められています」は間違いです。まずADIから換算する基準値というのはどういうものかを説明し、その次に残留農薬基準の決め方(ALARA型)を解説します。