要約
継続的にブログを書くための二つ目の問題「書く時間がない対策」について、記事の型をあらかじめ決めておく、記事の構成に沿って肉付けするために効率的に情報収集する、記事を書く時間をあらかじめ決めておいてタスクを分散して割りあてる、の3点に整理しました。
本文:継続的にブログを書くコツ【後編】
継続的にブログを書くコツを前後編と二回の記事に分けて公開しています。前回は「ネタ切れ」対策についてまとめました。
ネタ切れ対策としては、記事のタイプを考えて引き出しの数を増やしておくこと、定期的な情報収集により持ちネタを増やしておくこと、思いついたブログネタはすぐに決まったフォーマットに基づいてネタ帳にまとめておくこと、の3点が重要です。
今回の記事はその【後編】として、「継続的にブログを書く時間がない」対策についてまとめます。普段仕事で忙しい人はなかなか執筆時間の確保ができず、だんだんと更新頻度が落ちていきます。そこで、ブログ執筆のルーチンワーク化にはちょっとしたコツが必要になります。
そのコツは、前回の記事でも少し紹介したように記事の構成を決まった形に収めることと、執筆時間のマネジメントにあります。以下、記事の型を決める、記事の内容の書き方、時間のマネジメントの方法、の順番で説明していきます。
記事の型を決める
本ブログは一つの記事で4000~6000文字を書いています(本記事は約4000字です)。ある程度の長さのある記事を書くことはSEO的(Googleからの評価)にも重要です。この長さの記事を書く際に、いちいち内容をゼロから考えていくとなかなか筆が進みません。一つの記事に対して、要約、本文(冒頭のつかみ+3つの見出し)、結論、補足というようにコンテンツを分割する、というのが記事の型を決めるという意味です。もちろん本記事もこれと同じ構成にしています。
なにかの結論に向かって記事を書き進める場合に、その結論をサポートする論拠を3つに分割する、という意味でもあります。3つという数字に特別な意味はありません。4つでも5つでも、その人の型は自由に設定してよいのですが、とりあえず3つくらいが読みやすいと思います。
5000文字書くのは大変ですが、これを分割して、本文として冒頭のつかみ+3つの見出しでそれぞれ800字程度書くというように、型を決めてしまうと書き始めるためのハードルが一気に下がります。5000文字書かなきゃいけない、と考えると途方にくれますが、800字書くのはそれほど辛くありません。
これで800字×4=3200字になります。それに加えて、記事の最初に要約、最後に結論を書いて、さらにその後に文献情報や専門家向け情報などの補足をつけるともう4000字くらいになってしまいます。
タイトルも同様に型にはめると楽に作ることができます。
・○○するなら知っておきたい3つの△△
・○○がもう時代遅れな3つの理由
・○○の人は必読の△△3選
など、コンテンツを3つに分割することで、その内容をイメージしやすくなるという効果もあります。記事の内容では3つの△△を3つの見出しでそれぞれ説明する、という型にはめて書いていきます。
3つの見出しを考える際には「並列型」と「直列型」があることも念頭に置きましょう。
並列型とは、ある結論に向かってその根拠を3つの別々の視点から説明するなどの型です。この場合、見出し1、見出し2、見出し3は互いに独立でどこから読んでもあまり影響しません。本ブログの記事の例では、生物多様性の取り組みについて3つの戦略を解説した記事などがあります。
直列型とは、起承転結のようにストーリーが見出し1->見出し2->見出し3->結論と続いていく型で、順番に読まないと意味が通じません。本ブログの記事の例では、被覆肥料由来のマイクロプラスチックについて、(1)排出量のデータを整理し、(2)被覆肥料由来のマイクロプラスチックの排出は全体の1%以下であることを示し、(3)よって被覆肥料問題はマイクロプラスチックのリスクの問題ではないこと、という順番で解説しました。この3つの見出しの内容はそれぞれ順番につながっています。
このように、記事の型を決めることでブログの執筆がルーチンワーク化でき、スラスラ書けるようになります。
記事の内容の書き方
見出しなどの構成を決めた後は、その内容を肉付けしていくための情報収集をしていきます。WEBでの検索や、公的な統計情報、本、論文などをザザーっと幅広に収集して、その内容をメモしていきます。
これはやればやるほどきりがないのですが、どの程度集めると一つの記事を書くのに十分かは、書き続けているうちにだんだんと相場がわかってきます。
ここまでやってからようやく実際に文章を書き始めます。書き始める前の準備段階が長いと感じたかもしれません。ところが、実際にはこの書き始めるまでの準備段階が最も重要で、書き始めた段階ではもう決着(途中で止まらずにスラスラかけるかどうか)がついているのです。
冒頭のつかみの部分では、ニュースなどの時事ネタの紹介からはじめることが多く、そこからなにが問題かを定義し、それに関してどんな記事を書いたかを説明します。
3つの見出しからはじまる部分では、上記で収集した情報をベースに説明を書いていきます。3つの見出しの構成がしっかりしていて、書くための根拠となる情報が揃っていれば、実際に文章を書くのはすごく簡単です。ただし、統計情報を整理したり、図表を作ったりする場合はそのための時間も必要になります。
冒頭のつかみ+3つの見出しからはじまる記事を書いた後に、結論を書いて、最後に要約を書く。さらに補足情報があればそれも結論の後に加えます。これで記事としてはほぼ完成です。
要約はTwitterにそのまま貼れるように140字以内を目安にして書くとよいでしょう。忙しい人はここだけ読めば主張がわかるようにまとめます。
まだこの段階では誤字脱字や、通して読むと文章の流れが悪い部分もあったりするのが通常です。よってここからは校正の作業に入ります。自分で書いたものはなかなか客観的な視点で読めないので、何日か寝かせてから読み直すとよい、などと言われています。ところが、ブログでは何日も寝かせる時間がないのですぐに校正をしなくてはなりません。
ここでチカラを発揮するのが自動校正ツールです。Just Rightというソフトや、以下にあるWEB上での校正ツールは非常に役に立ちます。また、最後に公開する際にプレビュー画面にて目視で一通り読んでチェックします。
さらに、記事ではアイキャッチ画像をいつも使っています。内容に関係ある一枚の画像を準備してアップロードします。これも画像に文字などを埋め込んで作りこむ人も多いですが、私の場合はそこまでの時間をかけていません。画像は以下のサイトなどで著作権フリーの画像を探してきます。
時間のマネジメント
普段の仕事で忙しい人にとっては執筆時間の確保が一番の問題かと思われます。空いている時間に書こうと考えているうちにあれこれやることが出てきてしまい、結局時間ばかり過ぎていくことになります。
最も重要なことは書く時間をあらかじめ決めて、そこには先約(執筆)が入っていることにして他の用事をゼッタイにやらないようにする、ということです。これでルーチンワーク的に執筆時間を確保できます。
このためには1記事にかける時間もあらかじめ決めておく必要があります。私の場合は1記事を仕上げるまでに5時間を目安にしています。木・金・土の朝晩それぞれ1時間ずつを確保しておけば十分です。
このように細切れの時間をうまく活用する必要がありますので、タスクを「ブログを書く」のような大きなものにしないようにします。つまり、「ブログを書く」という大きなタスクを、
・構想を練る
・内容の根拠となる情報収集をする
・冒頭の内容を書く
・見出し1の内容を書く
・見出し2の内容を書く
・見出し3の内容を書く
・結論、要約、補足を書く
・校正を行う
・アイキャッチ画像を収集する
・アップロードする
などのように細かいタスクに分散して、細切れの時間に割りあてるのです。
もっと修正したい部分が残るなど、気になる点があってもやりだすときりがないので、時間をかけすぎないようにしています。言い換えれば完璧を目指さないということです。
まとめ:継続的にブログを書くコツ【後編】
仕事で忙しい人がネタ切れせずに継続的にブログを書くためのコツ【後編】では、「継続的にブログを書く時間がない対策」について整理しました。記事の型をあらかじめ決めておくこと、記事の構成に沿って肉付けするために効率的に情報収集すること、記事を書く時間をあらかじめ決めておいてタスクを分散して各時間に割りあてること、が重要です。
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