要約
継続的にブログを書くための大きな問題の一つ「ネタ切れ対策」について、記事のタイプを考えて引き出しの数を増やす、定期的な情報収集により持ちネタを増やす、思いついたブログネタはすぐに決まったフォーマットに基づいてネタ帳にまとめる、の3点に整理しました。
本文:継続的にブログを書くコツ【前編】
本ブログは解説から2年を経過し、現在は週1回の更新を続けています。だいぶ継続的に更新していくノウハウも蓄積されてきましたので、本記事ではそのコツを大公開します。
まず、ブログを継続するうえでは大きな問題は3つあると考えます。
まず一つ目は「ネタ切れ」です。ブログを開設した当初は書きたいことがたくさんあるため頻繁に書いていても、だんだんネタ切れとなり更新頻度が落ちていくことが多いと思います。定期的な更新を続けるにはいかにネタ切れさせないかが重要になります。
二つ目は「継続的にブログを書く時間がない」です。本ブログは仕事とは全く無関係なものとしており、仕事以外の時間に書いています。仕事も非常に忙しいため、継続的に記事を書く時間を確保することは常に課題となります。
三つ目は「モチベーションの維持」です。そもそもなぜブログを書くのか?という動機が重要です。私の場合はリスクに関連することを勉強するのが好き、ということがまずあり、それをシェアするのがブログという位置づけです
勉強したことを記事としてまとめることは、勉強したことの整理・記憶への定着に非常に役に立ちます。勉強したことの記録として有用なので、何よりも自分が一番の読者になります。また、自分の勉強したことが誰かの役に立つのも嬉しいことです。ブログの読者からの依頼なども結構あります(例えばYouTubeへの出演などもありました)。自分の勉強したい気持ちと読者からの反応はモチベーションの維持に欠かせないものです。
これらの問題のうち、一つ目の「ネタ切れ対策」と二つ目の「執筆時間の確保」はノウハウ的な解決策があります。本記事【前編】では「ネタ切れ対策」のノウハウを説明し、【後編】では「執筆時間の確保」のノウハウを説明していきます。
記事のタイプを考える
記事のタイプを考えることで、記事の引き出しを増やすのに役立ちます。引き出しを増やすことにより、どんな記事を書いたらよいか悩むことが少なくなります。
まず、以下の二つのタイプ分けがあります。
・自分の書きたいことを記事化する
・読者ニーズのある記事を書く
自分の書きたい記事は、自分が興味をもって勉強したことをまとめて書くというものです。読者がいるかどうかはあまり気にしません。書きたいことを書くだけなので気がラクです。ただし、このような記事は基本的にアクセスが望めません。誰にも読まれない記事を書き続けるのは心が折れます。
一方で読者ニーズのある記事の場合は、
・誰が
・どんな課題を抱えていて
・それをどう解決するか
を意識することが重要です。これがイメージできている記事はよく読まれます。
例えば本記事は
・普段仕事で忙しい人が
・ブログを継続的に書くのにネタ切れや時間がないなどの課題を抱えていて
・それを解決するノウハウを提供する
という内容になっています。
ただし、読者ニーズを把握することが別途必要になります。読者ニーズの把握方法はまた後で解説します。
さらに、読者のニーズのタイプとしては
・新情報もの
・好奇心をそそられるもの
・ノウハウもの
などに分けられます。本記事はこの中の「ノウハウもの」に相当します。これらもバランスよく配置することを考えるとネタに困りにくくなります。例えば、「最近ノウハウものを書いてないから次はノウハウものでいこう」などと方向性を決めやすくなります。
別の視点では、
・フロー型記事
・ストック型記事
というタイプ分けもあります。
フロー型は旬な話題をタイムリーに取り上げるものです。ニュースやsnsで話題になったモノ・コトを記事化します。タイムリーな話題なので注目を集めやすいのが特徴です。フロー型の記事はsnsなどからの流入がメインで、スマホで読む人が多くなります。そのため、スマホでもラクに読めるようなライトな内容にします。
例えば、成人年齢が18歳に引き下げられるタイミングで「なぜお酒は18歳からにならなかったのか?」という記事を書いたりしました。
ストック型の記事は、ノウハウものなど長期的にニーズが続く普遍的な内容を指します。フロー型記事と異なり長い間アクセスが見込めます。snsよりもGoogleなどの検索流入と相性がよく、PCで読む人が多くなります。
例えば、スルホキサフロルという農薬の規制の話題に絡めて、農薬の生態毒性情報の読み方を解説した記事(ノウハウもの)を書いたりしました。
このようにいろんなタイプ分けができるので、これらをバランスよく書くことを考えると、次に書きたいことがどんどん浮かんでくるようになります。
定期的な情報収集
記事のタイプは上記のとおりですが、タイプを考えるだけでは具体的な記事の内容までは浮かんできません。記事の内容を決めるためには日常的な情報収集が欠かせません。
情報収集には大きく分けて能動的なアクティブコレクションと受動的なパッシブコレクションがあります(用語は私が勝手に作ったものです)。
アクティブコレクションは定期的なWEBサイトの巡回などで情報を収集することです。
・ニュースサイト
・行政のサイト
・研究所のサイト
・海外の機関
・個人のブログ
などです。個人によるブログの中では特に「食品安全情報ブログ」などはネタの宝庫です。
パッシブコレクションは自分から情報を収集しに行くのではなく、snsなどで多数の人が情報を書き込んだ結果として情報が勝手に蓄積される仕組みを活用するものです。
Twitterの通常の活用方法は、気になる人をフォローしてその人のつぶやきをタイムラインで読むという方法です。ただしこの方法では、どうしても自分と似たような考えの人をフォローしていくため、収集される情報に偏りが出ます。
そこで私の場合はもっとシステマティックに情報収集するため、週に1回「定点観測」という形で、Twitter APIを用いて「リスク」を含むツイートを網羅的に収集するという方法を使っています。他にも「リスクコミュニケーション」やいくつかのワードで収集しています。
また、「YAHOO知恵袋!」は困りごとの宝庫で、どのような情報にニーズがあるのか(誰が、どんな課題を抱えていて、それをどう解決するか)を探るにはピッタリです。
パッシブコレクションをまとめた結果の一部はブログ記事として公開しています。話題となっている情報や読者ニーズを探りつつ、情報収集の結果自体も記事化できるので一石二鳥です。
ブログネタのまとめ方
上記のように日常的に情報収集していると、「これは記事化できそうだ!」というネタはたくさん見つかります。ネタを見つけたら、すぐにそれをネタ帳にメモしておきます。後で整理しようと考えているともう忘れてしまったり、興味が他に移ってしまったりするので、見つけた時点ですぐにスマホのメモ帳機能を使ってアイディアを書きとめるようにしています。
ネタ帳の書き方にも工夫が必要です。ネタを見つけた時が執筆のモチベーションが最大になる時なので、その時になるべく記事の構想を固めてしまうのです。記事の構想については後編の記事で詳しく説明しますが、要するに本の目次のようなものです。
記事の構想の内容は以下のようなものです:
・タイトル案
・冒頭に紹介するつかみのネタ
・3つの見出し
・それぞれの見出しで何を書くかのアイディア
本記事の本文も冒頭の文章+3つの見出しという構成になっています。これが「記事の基本型」になるものです。コンテンツを3つに分けて書き進めることで執筆をルーチンワーク化していきます。
このようなネタ帳を日ごろから作っておくと、どんどん持ちネタが蓄積していきます。そして、何かその持ちネタの何かがニュースやsns等で話題になった際に、そのネタを記事化します。ネタ帳の中にすでに記事の構成が出来上がっているので、タイムリーな記事を素早く書けるようになります。
先ほどフロー型の記事の例として「お酒はなぜ18歳からに引き下げられなかったのか」という記事を紹介しました。これは、線引き問題としての「そもそもお酒はなぜ20歳からなのか?」という話をもともと持ちネタとしてとってありましたが、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる際に「このタイミングだ!」と考えて記事化しました。
まとめ:継続的にブログを書くコツ【前編】
仕事で忙しい人がネタ切れせずに継続的にブログを書くためのコツ【前編】では、「ネタ切れ対策」について整理しました。記事のタイプを考えて引き出しの数を増やしておくこと、定期的な情報収集により持ちネタを増やしておくこと、思いついたブログネタはすぐに決まったフォーマットに基づいてネタ帳にまとめておくこと、が重要です。
【後編】はコチラです↓
補足
本ブログのこれまでの実績などは以下にまとめてあります。
ブログ運営のテクニック的なこと(レンタルサーバー、ワードプレス、SEO、アクセス解析、snsとの連携など)はまず落合正和さんの以下の本を読むのがおすすめです。あとはワードプレスの本も1冊くらい手元にあってもよいと思います。
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