2021年1月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果21~

risk202101-cloud SNS定点観測

要約

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2021年1月の調査結果からは、さらなるコロナ感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言によって、「リスクといえばコロナ一色」という状況がさらに進んだことがわかりました。コロナウイルスの感染経路のイメージもまだまだ浸透していないようです。

本文:2021年1月のリスク

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋などを対象としてソーシャルリスニングを行い、今人々がどんなリスクに注目していたり不安を持っているかを調査しています。方法については3月の調査結果をご覧ください。

2020年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果1~
人々の生の声をSNS等から収集するソーシャルリスニングとして、Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年3月の調査結果からは、このコロナウイルス蔓延のご時世に〇〇しても大丈夫か?という行動の可否の判断にとても高い情報ニーズがあることが浮かび上がってきました。

本記事では定点調査として2021年1月にどんな「リスク」に焦点があてられたかを分析してみました。

Google Trends

Google トレンド

2021年1月の期間内で「リスク」とともにどんなキーワードが検索されているかを調べ、関連キーワードの注目度(検索数が増えたもの)トップ10を抜き出しました。

順位キーワードトピック
1リスクアセスメント とはリスク一般
2リスクオブレイン2 攻略ゲーム
3無痛 分娩 リスク妊娠・出産
4無痛 分娩妊娠・出産
5リスクオブレイン2ゲーム
6電車 コロナ リスクコロナ
7リスクヘッジ 意味ビジネス
8レピュテーションリスクビジネス
9リスクリッキー間違い
10リスクマネジメント とはビジネス

コロナ関連は1つだけ(電車)です。年末年始を過ぎたためか、自粛が進んだからか、温泉などの旅行関係はさすがになくなりましたね。それ以外では、妊娠・出産関係、ビジネス関係、ゲーム(リスクオブレイン)がいつものようにランクインしています。リスクリッキーはリクスリッキーの間違いとして検索されていますが、間違いでもランクインしてしまうところがスゴイです。

YAHOO!知恵袋

Yahoo!知恵袋 - みんなの知恵共有サービス
みんなでつくる便利でうれしい知恵の共有サービス。参加している方がお互いに知恵や知識をQ&Aで共有できるサイトです。

2021年1月の期間内で「リスク」を含む質問のうち、閲覧数が多かったトップ10を抽出しました。

順位カテゴリトピック要約
1飲食店コロナ焼肉屋に行っても大丈夫か?
2政治、社会問題コロナコロナ感染拡大するので成人式を中止せよ
3恋愛相談、人間関係の悩み性行為彼氏が真正包茎だが性行為しても大丈夫か?
4住宅ローン住宅ローン住宅ローンを組みたいが破産のリスクは?
5パチンココロナパチンコ屋に行っても大丈夫か?
6子育て、出産妊娠、出産子供が授からないがあきらめきれず別の女性と再婚したいが、真っ当な欲求か?
7病気、症状コロナホテルの客室清掃で感染に注意する点は何か?
8住宅ローン住宅ローン住宅ローンを組みたいが破産のリスクは?
9映画コロナコロナ感染拡大するので映画館は入場制限すべき
10テーマパークコロナディズニーランドに行っても大丈夫か?

9月の調査では一旦コロナ関連ワードはゼロとなりましたが、その後の感染拡大とともにまた増えてきており、1月はトップ10のうち6つがコロナ関連となりました。いつも通り「〇〇に行ってよいか?」ものが多いです。今回は焼肉屋、パチンコ、ディズニーランドでした。行ってもよいという回答が多かったですね。場所としてハイリスクなわけではないですが、普段会わない人が集まればその中で感染拡大します。

おそらく質問者のイメージは、空気中にウイルスがうようよしているのを吸い込むと感染し、うようよするウイルスの量が場所によって違う、というものなのでしょう。一緒に行った人の飛沫を直接浴びることが最も感染リスクの高い行為だ、ということがやはりまだイメージできないのでしょうね。

ホテルの客室清掃で注意する点は何か?という質問があり、なんとベストアンサーがアルコールでドアノブを拭いたり室内に噴霧しましょう、となっていました。他の回答でもマスク、防護メガネ、換気で対策などとなっていますが、すでに客が帰った後でどれもはほぼ無意味ですね。これもやはり、部屋の空気中にウイルスがうようよしていて、アルコールを噴霧して除菌したり、マスクやゴーグルをすると体内に入るのを防げるというイメージなのでしょう。目に見えないものの除菌というのはイメージするのが難しいようです。この辺、そのうち記事として書いてみたいと思います。

ウレタンマスク警察のからくりについてはスパコン富岳のシミュレーション結果に絡めて過去記事で書きましたが、いまさらマスクの性能をフィルターの透過性だけで見てしまうという誤解が広がってしまうのも、このイメージが根本にあるのではという気がしてきました。この東洋経済の記事は理研の解説動画を見ないで書いてますね。

実験で新事実「ウレタンマスク」の本当のヤバさ | 新型コロナ、長期戦の混沌
昨年12月、国立研究開発法人「理化学研究所」(理研)のスーパーコンピューター「富岳」による、マスク素材ごとの飛沫防止効果のシミュレーションが発表された。これによれば、感染していればウイルスを他者にうつ…
ソーシャルディスタンスのからくり4:スパコン富岳が示す距離1mの効果
ソーシャルディスタンスが感染予防に効果的であることが、スパコン富岳による飛沫の飛散シミュレーションによって示されています。一連のシミュレーションを総合すると「マスクなしなら2m、マスクありなら1m」となり、これまでの日本のソーシャルディスタンスの基準と一致することがわかりました。

Twitter

https://twitter.com/

2021年1月の間につぶやかれた「リスク」を含む1万ツイートを毎週収集し、リスク関連単語の使用頻度ランキングを作成しました。ワードクラウドと表で表します。

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先月に引き続き、もう圧倒的にコロナ関連で埋め尽くされました。表には先月順位との比較を示しており、先月より順位が上がった(もしくは100位以下から新たにランク入り)ものは青(10位以上上がったものは濃い青)、順位が下がったものは赤で塗りつぶしています(10位以上下がったものは濃い赤)。

感染・人・コロナの不動のトップ3は健在で、さらにワクチン、接種、緊急事態宣言、自粛などのコロナ関連ワードが順位を上げています。この辺のランキングは感染拡大・収束に敏感に反応していることがよくわかります。

次に属性による違いを見ていきます。これまでは属性に分けるとよりはっきりと特色が見えてきていましたが、主婦と学生では「感染」がトップになりました。サラリーマンでは「投資」がトップですがこれまでよりも文字が小さくなり、「感染」がより大きくなってきています。

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ニュースとブログ

2020年6月からNewsAPIというツールを使って「リスク」に関するニュースやブログのウオッチを開始し、8月からはYAHOOニュースについて定点観測を続けています。NewsAPIについての説明は6月の調査結果をご覧ください。

2020年6月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果7~
Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年6月の調査結果からは、コロナ関連の話題は現減少を続け、人々の意識が経済優先に傾いていることがわかりました。各種の行動をとってもよいかどうかの判断基準については引き続き高い情報ニーズがありますが、対応する情報提供がないままです。

2021年1月は46件の「リスク」を含むニュースがYAHOOから配信されました。これらの要約のテキストマイニングから得られたワードクラウドと、ツイッターとの単語頻度ランキングの比較を以下に示します。

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risk202101-newsrank

トランプ大統領の文字が見えます(暴力を扇動するリスクがあるとしてTwitterがアカウントを停止した)が、あとはみなコロナ関連と思われる単語しかありません。緊急事態宣言の文字がかなり大きくなっており、ツイッターと比べても扱いが大きいです。それに比べてワクチンの扱いはツイッターよりも小さく、関心毎としては弱いようです。あとは入試(共通テスト)に関する単語も入ってますね(鼻出しマスクの受験生が失格となった)。

興味深いニュースとしては、コロナが怖くて休場を申し出た力士が休場を認められずに引退というものがありました。普通の組織だったらこれでクビになるというのは考えられませんね。

まとめ:2021年1月のリスク

2021年1月のリスクの解析の結果、さらなるコロナ感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言によって、コロナ一色の状況がさらに進みました。コロナウイルスの感染経路のイメージは発生から1年たった今でも浸透しておらず、部屋の空気中にウイルスがうようよしていて、アルコールを噴霧して除菌したり、マスクやゴーグルをすると体内に入るのを防げるというものになってしまっているようです。よく考えるとこういうことをきちんと説明してくれる機会がほとんどないようにも思います。

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