2020年6月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果7~

risk202006-cloud SNS定点観測

要約

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年6月の調査結果からは、コロナ関連の話題は減少を続け、人々の意識が経済優先に傾いていることがわかりました。各種の行動をとってもよいかどうかの判断基準については引き続き高い情報ニーズがありますが、対応する情報提供がないままです。

本文:6月のリスク

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を対象としてソーシャルリスニングを行い、今人々がどんなリスクに注目していたり不安を持っているかを調査しています。方法については3月の調査結果をご覧ください。

2020年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果1~
人々の生の声をSNS等から収集するソーシャルリスニングとして、Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年3月の調査結果からは、このコロナウイルス蔓延のご時世に〇〇しても大丈夫か?という行動の可否の判断にとても高い情報ニーズがあることが浮かび上がってきました。

本記事では定点調査として6月にどんな「リスク」に焦点があてられたかを分析してみました。6月はお試しにニュースとブログの分析を加えてみました。

Google Trends

Google トレンド

2020年6月の期間内で「リスク」と共にどんなキーワードが検索されているかを調べ、関連キーワードの注目度(検索数が増えたもの)トップ10を抜き出しました。

順位キーワードトピック
1リスク リワード とは金融
2大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援事業コロナ
3ハイ リスク 薬医療
4リスク アセスメント とはリスク一般
5リスク オン金融
6リスク モンスタービジネス
7リスク ヘッジ とはビジネス

先月の調査では注目キーワードは8つのうち2つがコロナウイルス関連でしたが、2020年6月では7つのうち1つとなり、金融やビジネスに関連するワードが増えています。しかも、コロナ関連の1つは換気設備の導入の補助金に関するものです。やはりコロナ感染防止から経済重視へ関心が大きく動いています。

環境省による「令和2年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援事業)」の公募
https://www.env.go.jp/press/108122.html
高機能換気設備(外気と内気の熱交換を行うことで室内の温度変化を抑制しつつ、換気を行うことができる換気設備)を導入するとCO2排出削減となり、さらにコロナ感染リスクも減らせるという一石二鳥のようです。

リスクモンスターはなんだか強そうそうですが与信管理の会社名です。与信管理とは、ビジネスの取引相手から代金を回収できるかどうか財務状況等を調べ、信用の程度を判断することです。

YAHOO!知恵袋

Yahoo!知恵袋 - みんなの知恵共有サービス
みんなでつくる便利でうれしい知恵の共有サービス。参加している方がお互いに知恵や知識をQ&Aで共有できるサイトです。

2020年6月の期間内で「リスク」を含む質問のうち、閲覧数が多かったトップ10を抽出しました。

順位カテゴリートピック要約
1家族関係の悩みコロナ孫を祖父母に会わせてよいか?
2政治、社会問題コロナ風俗店の感染対策は?
3政治、社会問題政治山本太郎の政策(15兆円財政出動)はリスク的に大丈夫か?
4話題の人物不倫渡部健はなぜリスクを冒して不倫したのか?
5恋愛相談恋愛職場恋愛はリスクがあるので敬遠したい
6性の悩み、相談性行為性行為が怖いが相手から求められたときにどうするべきか?
7小学校コロナ習い事に行かせて大丈夫か?
8友人関係の悩み宗教宗教に誘われたがどう対応すればよいか?
9登山登山山小屋があることで素人の登山客が増え、遭難が増えているのでは?
10家族関係の悩みコロナディズニーランドに行っても大丈夫か?

先月はトップ10のうち7つがコロナウイルス関係の質問でしたが、2020年6月はトップ10のうち4つがコロナウイルス関係の質問でした。こちらも徐々に減りつつあります。

コロナ関連の内容をみると、先月に引き続き、孫を祖父母に会わせて良いか?風俗に行っても大丈夫か、習い事に行かせて良いか、ディズニーランドに行ってよいか、などの行動の可否を問う質問(「○○しても大丈夫か?」もの)が多くありました。まだまだこのような情報のニーズは高いです。海外ではいろいろ行動別のリスクの大きさが示されていますが日本では全然見かけません。すぐに誰かがやるだろうから自分の仕事ではないだろうとずっと思っていたのですが、そろそろ考えを改めねばならないかもしれません。

コロナ以外になると、不倫、恋愛、性行為等の性関連リスクに関する質問があり、性に関する悩みが多いことがわかります。これらと宗教、登山と併せて「身近で見過ごされてきたリスク」と整理できます。リアルでは表に出にくい(言いにくい)ことがネットでは浮かび上がってきます。

サイバーリスクは情報流出や不正アクセスだけではない!身近で見過ごされてきたサイバーリスクにコロナウイルスが焦点をあてる
コロナウイルス感染拡大防止のため自粛生活が長引くとサイバーリスクが増加します。サイバーリスクといえば情報流出や不正アクセスをイメージしますが、統計を見ていくと実は児童買春や児童ポルノをはじめとする性に関するものが非常に多くなっています。

Twitter

https://twitter.com/

2020年6月の間につぶやかれた「リスク」を含む1万ツイートを毎週収集し、リスク関連単語の使用頻度ランキングを作成しました。ワードクラウドと表で表します。

risk202006-cloud
risk202006-rank

頻出単語トップ40はまだまだコロナ関連と思われる単語が多数並んでいます。表には先月順位との比較を示しており、先月より順位が上がった(もしくは100位以下から新たにランク入り)ものは青(10位以上上がったものは濃い青)、順位が下がったものは赤で塗りつぶしています(10位以上下がったものは濃い赤)。

「マスク」がここにきて大きく順位を上げてきました。いわゆるアベノマスクが届いたり、マスクで熱中症のリスクが高まることなどが話題になっています。血液が急にランク入りしたのはなぜでしょう?抗体検査に関係するのかもしれません。

先月から引き続く傾向ですが、投資、会社、株、企業、リターン、資産などのお金に関する単語がランクを大きく上げています。コロナのリスクから経済のリスクへ世間の関心がどんどん移りつつあります。

ブラジル大統領が経済優先でコロナは風邪みたいなものと発言していますが、あれはごく一部の頭のおかしい人の考え方ではありません。日本でも経済界では今や主流派な考え方でしょう。これは完全な憶測ですが、日本政府はひょっとするともう将来予測(このままでは将来多数の死者がでる)では経済に打撃を与えるコロナ対策の正当性を経済界に説明できないと考えているかも知れません。

ニュースとブログ

先月まではグーグルトレンド、YAHOO!知恵袋、Twitterの3つの定点観測でしたが、6月は新しい試みとしてニュースやブログを調べてみました。使用したツールは世界中のニュースを検索・収集できるNewsAPIです。説明は以下のサイトにあります。

世界中のニュースを検索・収集できる「News API」で情報収集アプリを作ってみた! – Rakuten RapidAPI Blog
どうも、まさとらん(@0310lan)です! みなさんは、普段からどのような方法で情報収集をされているでしょうか? お気に入りのニュースサイトをいくつか訪問してみたり、ニュースフィードを読んでみたり、スマホアプリを利用す ... » Learn More about 世界中のニュースを検索・収集できる「News API...

URLでクエリを出してJSONが返ってくるシンプルなツールです。とにかくまずは使ってみようということで、6月の「リスク」を含むニュースを検索して約2500本のニュース情報を取得しました。この程度なら余裕で無料で使える範囲内です。ここからが便利なのですが、ニュース提供元のソースを限定してニュースを抽出できます。ニュースだけではなくブログサイトの情報も取得できます。とりあえずここでは、ニュースサイトとして日経とLivedoorニュース、ブログサイトとしてブロゴスとはてなからそれぞれ記事を抽出します。descriptionタグ内の情報(Google等で検索したときにタイトルの下に出てくる簡単な内容紹介の文章)を使ってツイッターと同様にテキストマイニングします。(ここはQiitaじゃないのでテクニカルなことは書かないようにします)

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ワードクラウドを4つ並べてみました。上の二つがニュース情報ですが、日経はまじめな感じですね。「COVID」や「有意」なんて単語はあまりニュースでは出てきませんよ。ライブドアニュースはちょっとプロ野球に偏りすぎてませんか?ブロゴスは日経のように至ってまじめな記事が多いようですが、はてなのほうはとてもバラエティに富んだ感じがします。「セッター」や「ヴェルミリオ」とリスクとの関係はよくわかりません。

YAHOO!知恵袋の閲覧数とか、ツイッターの「いいね」の数とか、何らかのランキングができると解析しやすいのですが、それができないところが難点ですね。まあでもいろいろ遊べそうなツールであると思います。

まとめ:6月のリスク

6月のリスクの解析の結果、どのメディアでもコロナ関連の話題が減っているのがわかりました。各種の行動をとってもよいかどうかの判断基準については引き続き高い情報ニーズがあり、海外では対応する情報提供が増えてきていますが、日本では一向に出てきません。ニュースでは相変わらず日々の新規感染者の数と「〇〇で初」「〇〇以来最大」など恐怖をあおる毎日が続いており、ニーズに合った情報提供がなされていないと感じます。

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