2020年11月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果17~

risk202011-cloud SNS定点観測

要約

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年11月の調査結果は、コロナ第3波の中でコロナへの関心が再度高まっていることがわかりました。特にGoToキャンペーンを使ってよいのかどうかの答えを求めている人が多いことがうかがえます。

本文:11月のリスク

Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋などを対象としてソーシャルリスニングを行い、今人々がどんなリスクに注目していたり不安を持っているかを調査しています。方法については3月の調査結果をご覧ください。

2020年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果1~
人々の生の声をSNS等から収集するソーシャルリスニングとして、Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年3月の調査結果からは、このコロナウイルス蔓延のご時世に〇〇しても大丈夫か?という行動の可否の判断にとても高い情報ニーズがあることが浮かび上がってきました。

本記事では定点調査として11月にどんな「リスク」に焦点があてられたかを分析してみました。

Google Trends

Google トレンド

2020年11月の期間内で「リスク」とともにどんなキーワードが検索されているかを調べ、関連キーワードの注目度(検索数が増えたもの)トップ10(ただし今月は7つしかない)を抜き出しました。

順位キーワードトピック
1新幹線 コロナ リスクコロナ
2感染リスクが高まる5つの場面コロナ
3リスクオン金融
4リスクヘッジ とはビジネス
5不動産 投資 リスク金融
6高齢出産 リスク妊娠・出産
7無痛 分娩 リスク妊娠・出産

9-10月の調査ではコロナ関連ワードはゼロとなりましたが、11月はコロナ感染拡大に伴って関心も高まったようで、1位2位にコロナ関連が入りました。

新幹線で何かクラスターが発生したわけではありませんが、新幹線の感染リスクがなぜかよく検索されたようです。毎日満員電車に乗っている人がいまさら何を気にするのでしょうか?

また、感染リスクが高まる5つの場面が公表され、結局のところすべて「マスクを外して会話しやすい状況」になっています。場面というよりも「とにかくマスクを外して会話するな」というだけのように見えます。

感染リスクが高まる「5つの場面」|内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室
新型コロナウイルス感染症の対応について、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室より、国民のみなさまに向けて情報をお届けしております。

コロナ関連以外では、金融やビジネス関連があり、出産のリスクも二つ入っています。無痛分娩の話題も定期的に出てくるようです。

YAHOO!知恵袋

Yahoo!知恵袋 - みんなの知恵共有サービス
みんなでつくる便利でうれしい知恵の共有サービス。参加している方がお互いに知恵や知識をQ&Aで共有できるサイトです。

2020年11月の期間内で「リスク」を含む質問のうち、閲覧数が多かったトップ10を抽出しました。

順位カテゴリトピック要約
1病気、症状コロナ多少の熱で病院に行くのはリスクがあるのではないか?
2ネットワークセキュリティサイバー犯罪情報流出のリスクを下げるため、どのようにパスワード等を管理したらよいか?
3家族関係の悩み結婚結婚後の生活のリスクを考えて婚約破棄したい。
4不動産不動産不動産投資のリスクについて教えてください。
5恋愛相談、人間関係の悩み不倫なぜ訴えられるリスクがあるのに不倫するのか?
6家族関係の悩みコロナ家族が反対しているが旅行に行っても良いか?
7恋愛相談、人間関係の悩みコロナ旅行に行っても良いか?
8映画コロナ映画館に行っても良いか?
9政治、社会問題コロナ家族が反対しているが結婚式に行っても良いか?
10結婚コロナ結婚式に行っても良いか?

こちらもGoogleトレンドと同様に、9月の調査ではコロナ関連ワードはゼロとなりましたが、11月はトップ10のうち6つがコロナ関連と急増しました。gotoしてよいか?結婚式に行ってよいか?映画を見に行ってよいか?などの「〇〇してよいかもの」がまたどっと出てきました。

回答で目立つのは「行かないのが正解!」「問題なし!」など正解を断言するものが多いことですね。どこかに正しい正解があって、誰かが正解を教えてくれると考える人、俺が正解を知っていると考える人、が多いことがわかります。これに関しては前回の記事でも書きました。

gotoすべきかstayhomeするべきか:GoToトラベルをめぐるリスク・リターン関係
GoToトラベルをめぐるリスク・リターン関係を整理してみました。stayhomeする人はローリスク・ローリターンで、gotoする人はハイリスク・ハイリターンです。ここだけ見るとハイリスクならハイリターンであるべきという規範が成り立っているようにも見えます。ただし、ここに医療従事者を含めたり、感染拡大が進んだ状況になると位置づけが変わってきます。

コロナ関連以外では、情報流出を防ぐためのパスワード管理、結婚や不倫のリスクなどの男女関係ものがありました。

Twitter

https://twitter.com/

2020年11月の間につぶやかれた「リスク」を含む1万ツイートを毎週収集し、リスク関連単語の使用頻度ランキングを作成しました。ワードクラウドと表で表します。

こちらの頻出単語トップ40はコロナ関連と思われる単語が多数並んでいます。表には先月順位との比較を示しており、先月より順位が上がった(もしくは100位以下から新たにランク入り)ものは青(10位以上上がったものは濃い青)、順位が下がったものは赤で塗りつぶしています(10位以上下がったものは濃い赤)。

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感染・人・コロナの不動のトップ3は健在で、さらにマスク・対策・高齢・医療・検査・重症などのコロナ関連ワードが順位を上げています。

ただし、「投資」は根強く6位、「株」や「経済」「資産」も順位をあげるなど、コロナ一辺倒にはもう戻らないような感じもします。

次に属性による違いを見ていきます。「リスク」を含むツイートの中から、自己紹介欄に「サラリーマン」、「主婦」、「学生」と書いてあるツイートをさらに抽出してワードクラウドを比較してみると以下のようになります。

risk202011-job

先月に引き続き、サラリーマンのリスクは「投資」、主婦のリスクは「副業」でしたが、学生のリスクはかろうじて「感染」がトップになりました(先月は「意識」が1位)。4月はサラリーマンですら「感染」がトップだったのですが、いくら感染拡大しようともそのころにはもう戻りません。あと主婦は「無料」が好きなようですね。学生はコロナも投資も副業もバラエティに富んでいます(投資はおそらく金融のことではなく自己投資のような意識高い系の文脈で使われていることが多そうです)。

ニュースとブログ

2020年6月からNewsAPIというツールを使って「リスク」に関するニュースやブログのウオッチを開始し、8月からはYAHOOニュースについて定点観測を続けています。NewsAPIについての説明は6月の調査結果をご覧ください。

2020年6月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果7~
Google検索履歴やTwitter、YAHOO!知恵袋を用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2020年6月の調査結果からは、コロナ関連の話題は現減少を続け、人々の意識が経済優先に傾いていることがわかりました。各種の行動をとってもよいかどうかの判断基準については引き続き高い情報ニーズがありますが、対応する情報提供がないままです。

2020年11月は117件の「リスク」を含むニュースがYAHOOから配信されました。これらの要約のテキストマイニングから得られたワードクラウドと、ツイッターとの単語頻度ランキングの比較を以下に示します。

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risk202011-newsrank

ニュースではツイッターに比べるとコロナ関連が圧倒的です。先月と同様に「新型」「コロナ」「ウイルス」「感染」だけが異常に大きく、他の単語がもう見えにくくなってしまいます。アメリカ大統領選挙はリスクに関しても10月からかなり関心が高かったはずなのですが、コロナに押されてほとんど目立ちません。

さらに、「自殺」という言葉が気になります。自殺者が9月から目立って増加傾向になっており、特に女性の自殺者が増えているとのことです。通常、経済が悪化した際は男性の自殺が顕著に増えるので、これはこれまでにない傾向といえます。10月の自殺者数だけで当時のコロナの累積死者数を上回っていますので、かなり注意を払っていく必要があるでしょう。

まとめ:11月のリスク

11月のリスクの解析の結果、コロナ第3波の感染拡大を受けてコロナに関する検索や悩みの数が増えています。特にGoToキャンペーンの是非が感染拡大の中で論争になっており、使ってよいのかどうかの答えを求めている人が多いことがうかがえます。ただし、ツイッターでは投資や副業などのお金儲けに関する話題は上位のままで、みんながコロナを気にしていた4月ころと比べて、現在はコロナを気にする人と気にしない人に分かれたままになっていることも想像されます。

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