永井孝志

リスクガバナンス

安全と安心の違い再考~同じようで違っていて、違うようで同じである~

「安全」と「安心」はセットで使われることが多いのですが、「安全と安心は違う!安全は科学的、安心は心理的なもの」という安全安心二分論も頻繁に見かけます。ただし実際には「安全」の中にも心理的な要素は含まれており、同じようで違っていて違うようで同じ概念と整理できます。
化学物質

除草剤プロピザミドは炎症性腸疾患の原因となるか?Nature論文を読み解きます

除草剤のプロピザミドが炎症性腸疾患の原因であると主張しているNature論文の内容を解説します。現実離れした高濃度で発生することを示しただけでリスク評価には役に立たない内容です。現実的な曝露量における影響の考察を行い、なぜこの論文がNatureに掲載されたかについても考察します。
SNS定点観測

2022年10月~2023年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果28~

Google検索履歴やYAHOO!知恵袋、Twitter、News APIを用いて「リスク」や「リスクコミュニケーション」のトレンドを定点調査しています。本記事は2022年度下半期(10~3月)の調査結果を報告します。アフターコロナの時代になって多様なリスクに注目が集まっていることが示されています。
リスクコミュニケーション

対決しないデマ対策:目立つ人より見えない人に向き合おう

目立つデマ発信者を黙らせるのではなく、見えないサイレントマジョリティからの信頼を得ることを目指してデマに対応しようという提案をします。なぜ対決姿勢ではダメでサイレントマジョリティを相手にすべきなのかを解説し、信頼を得るための方法についても解説します。
リスクガバナンス

政府の外部有識者の選定基準:知識を生み出す能力と知識を社会に応用する能力は異なる

政府に外部有識者として呼ばれている人たちの中に専門家ではない人が混ざりますが、知識を生み出す能力と知識を統合して社会に応用する能力は別物であり、査読論文や被引用数は前者の能力の指標にしかなりません。後者の能力をどのように判断するかを考えてみました。
ブログ

リスクをテーマとするブログを書いて3年が経ちました―1年間の実績を振り返る5―

2022年4月から2023年3月までの1年間のブログの実績を、Google Analyticsのデータを中心に振り返ってみます。この1年でアクセス数が着実に増えており、Google先生からの評価も一気に上がりました。アクセス数に加えて記事評価ボタンによる評価、Twitterでの反応など多角的なデータを収集しています。
リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーションもAIが担う新時代その4:SNSのデマ発信アカウントをAIに判別してもらおう!

リスクコミュニケーションにAIを活用する方法の一つとして、ChatGPTを使ったデマ判定方法を紹介する記事の第2弾では、ツイッターのアカウント自体のデマ傾向度を判定する事例を紹介します。SNSプラットフォームが実装すると現状からの大きな改善が期待できます。
リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーションもAIが担う新時代その3:AIにデマを自動判別してもらおう!

リスクコミュニケーションにAIを活用する方法の一つとして、ChatGPTを使ったデマ判定方法を紹介します。ツイッターなどでは日々デマが拡散し、人力での対応は限界があるため、AIによってファクトチェックを自動化できると非常に強力なツールとなります。
身近なリスク

大学生などの新生活にまつわる5つの身近なリスク:金銭、自転車、ネット、宗教、メンタル

4月は進学・就職などで新生活が始まる季節ですが、同時にさまざまなリスクに注意すべきタイミングです。「大学生が狙われる50の危険」という本をベースに新生活にまつわるリスクについてまとめた結果、特に注意すべきリスクとして「金銭、事故、ネット、宗教、メンタル」の5つが挙げられました。
SNS定点観測

コオロギ食は新規のリスク?ネットの反応を分析しました

コオロギ食についてネット上での炎上が続いていますが、Google Trends, YAHOO!知恵袋、Twitterを用いたソーシャルリスニングを行って、ネット上の反応を分析しました。コオロギ食は危険、コオロギ食推進は社会的不正がある、という大きく二つの反応が示されましたが、ネット上の情報の多くは不正確でした。