リスクガバナンス

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知床観光船事故から考える、事故が起こってからの規制強化と事前のリスク評価ベースの安全対策の違い

知床観光船沈没事故を受けて船舶の規制強化が議論されようとしています。事故が起こってからの規制強化と事前のリスク評価ベースの安全対策という二つの安全のカタチがありますが、船舶安全の分野ではFormal Safety Assessment(FSA)という後者のフレームが整っています。
化学物質

みどりの食糧システム戦略における「化学農薬(リスク換算)50%減」を解説します

農林水産省の「みどりの食糧システム戦略」では、2050年までに化学農薬の使用量をリスク換算で50%減という政策目標を打ち立てました。このリスク換算の方法として、毒性の強さを示すADI(許容一日摂取量)を使ってリスク係数を求めて使用量を重みづけしていく方向性が出されました。
化学物質

化学物質の安易な代替によるリスクトレードオフは職場の化学物質管理でも大きな課題となっている

有害性が判明して規制された化学物質から、有害性情報がほとんどないため規制されていない化学物質への安易な代替によるリスクトレードオフは、職場の化学物質管理においても発生しています。そこで本記事では労働安全衛生法による職場の化学物質管理の見直しの方向性について解説します。
リスクガバナンス

米国のメンソールたばこの禁止は「健康格差是正」という新たなロジックに基づくものである

米国でメンソールたばこが禁止される方向に進んでいますが、これは単純にメンソールたばこによる健康被害があるからというよりは、健康格差の是正という新たな規制のロジックに基づいています。これはたばこ自体に手をつけずにメンソールだけを狙い撃ちするために考え出されたロジックと考えられます。
基準値問題

東日本大震災から10年。放射性物質のリスク評価・管理を振り返る:その2 リスク管理をめぐる3つのポイント

放射性物質のリスク管理では、内部被ばくと外部被ばくは別々に管理されており、全体の許容量があいまいなままになっています。また、許容量はリスクベースではなくALARA(As Low As Reasonably Achievable, 合理的に達成可能な限り低く)の原則で決まっており、何をもってALARAかという説明が不十分でした。さらに、検査の意味もリスク評価のためではなく基準値以上の食品をはじくことに意義を求めすぎてしまいました。
リスクガバナンス

ドアノブなどを拭くのは本当にムダなのか?コロナウイルス表面除染のリスク学

コロナウイルスの感染経路は飛沫が重要なので、モノの表面はドアノブなどの「みんなが触るところ」よりも「飛沫が直接かかるところ」に注意が必要です。消毒薬はその使用自体にリスクがある次亜塩素酸やアルコールよりも家庭用洗剤で十分ですが、規制の枠組み上商品にそのような表示ができません。
身近なリスク

GoToせずともStayhomeにリスクあり。冬の家庭内のリスクをまとめます。

外出自粛で家に閉じこもっていても、家庭内での溺死、転倒・転落、窒息、火災などでの死者数は合わせて年間1万人以上を超えており、これは多くの人が考えているよりもずっと大きなリスクです。特にこれらは「冬のリスク」と呼べるもので、冬に多く発生するため一層の注意が必要です。
リスクガバナンス

なぜ予測を出せなくなり、なぜそれがリスクとなるのか?予測のリスク学その3

コロナウイルス対策では予測に基づく対策が遅れているように感じます。Googleなどの海外勢が日本の感染予測を出す一方で、日本からは予測が出なくなってしまいました。本来予測を出すべきである中の人たちが予測を出せなくなる現状とその問題点について、コロナと原発事故を比較しながら整理しました。
リスクガバナンス

コロナウイルスのリスクガバナンスにおける科学と政治その6:新たなコロナ対策分科会と6つの判断指標のまとめ

新たに発足したコロナ対策分科会は、感染症以外のさまざまな分野の方がメンバーに入りましたが、相変わらずコロナの方だけを見ており経済影響の評価がないままです。今回提案されたコロナの感染状況の判断指標も、先行する都道府県の指標をほぼ追随しており、あまり独自なものではありませんでした。
リスクガバナンス

コロナウイルスのリスクガバナンスにおける科学と政治その5:リスク評価・管理の分離から解決志向リスク評価へ

専門家はリスク評価、行政・政治はリスク管理という評価・管理分離論がリスク対策においては主流となっていますが、今回のコロナウイルス対策の事例を見てもいろいろと不都合が浮かび上がってきました。「解決志向リスク評価」はそのような関係性を再構築するものです。
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