リスクコミュニケーション 「若者でもコロナで重症化することがある、死ぬ可能性はゼロではない」という論法はなぜダメなのか? 医療関係者がよく使う「若者でもコロナで死ぬ可能性はゼロではない(だからもっとコロナを怖がろう)」という論法は、反ワクチンなどが使う「ワクチンで死ぬ可能性はゼロではない(だからもっとワクチンを怖がろう)」という論法と全く同じであり、分母無視の法則の悪用例です。 2022.02.27 リスクコミュニケーション
リスクコミュニケーション SNSなどのプラットフォームはトンデモ科学な発信にどこまで責任を負うべきなのか?英国王立協会のレポートを紹介します トンデモ科学情報の拡散のツールになっているsnsなどのプラットフォームはいったいどこまで責任を負うべき(強権を発動すべき)なのだろうか?という疑問に参考となる英国王立協会のレポートの内容を紹介します。疑似科学対策としてコンテンツの削除やアカウントの凍結のみに依存するべきではない、という興味深い内容となっています。 2022.02.20 リスクコミュニケーション
リスク比較 さまざまなリスクを俯瞰する試みとしての「グローバルリスク報告書2022年度版」を解説します 2022年1月に世界経済フォーラムが公表したグローバルリスク報告書2022年度版を解説します。この報告書は特定分野ではなく全てのリスク要因を扱うオールハザードアプローチであることや、短期的(今後0-2年)・中期的(今後2-5年)・長期的(今後5-10年)なリスクをランキングする点に特徴があります。 2022.02.13 リスク比較
リスクマネジメント 衣食足りて礼節を知る?~農業×SDGsの波は順番が逆~ 「衣食足りて礼節を知る」すなわち、SDGsにおいてもまずは食うに困らない安定した生活基盤があって初めて環境保全などのプラスαの取り組みがうまくいきます。農業においても、大規模農家のほうが環境保全に取り組む余裕が出てくるため結果的に取り組みが進んでいます。 2022.02.06 リスクマネジメント
リスクコミュニケーション 科学コミュニケーションとリスクコミュニケーションの違いは何か? ―定義よりも実務を見よう― 科学コミュニケーションもリスクコミュニケーションも、双方向のコミュニケーションを基本として関係者間の相互理解を深めたり信頼関係を構築したりすることが目的である点は似ています。ただし、両者の構成要素や実務上の注意点などは大きく異なっています。 2022.01.31 リスクコミュニケーション
リスク比較 リスクのものさし表示ツールの開発~非エンジニアがPythonでWebアプリを作ってみた リスク比較の手法として有用な「リスクのものさし」を表示するWebアプリケーションをPythonを使って開発しました。私のような非エンジニアでもサクっとWebアプリを作って実装するための、さまざまなツールと学習するための教材(書籍やWeb上の情報)を紹介します。 2022.01.23 リスク比較
リスクガバナンス リスク評価はファクトではないその2~純粋科学とレギュラトリーサイエンスの考え方の違い~ 日焼け止めで淡水生態系は致命的な影響を受けるのか?というテーマから、ファクトを追及することを目的とする純粋科学と、意思決定の判断材料を提示することを目的とするレギュラトリーサイエンスの考え方の違いを解説します。例えば純粋科学では日焼け止め成分をミジンコに曝露させたら死んだというファクトを重視しますが、レギュラトリーサイエンスではミジンコに対する無影響レベルはどれくらいかを重視します。 2022.01.16 リスクガバナンス
リスクガバナンス リスク評価はファクトではない~断片的なファクトから問題解決につなげる作法~ リスク評価はファクトではなく、むしろ「ファクトがわかってからでは遅すぎる」という問題に対応するための作法と言えます。断片的なファクトを最大限有効に活用して、知見が欠けている部分は推定や仮定を置いて穴埋めし、政策などの意思決定の根拠として活用できるようにしたものです。 2022.01.09 リスクガバナンス
身近なリスク 冬のリスクその2:餅による高齢者の窒息死亡事故は近年ようやく減ってきた 冬のリスクと言えばお正月の餅による窒息死亡事故ですが、人口動態統計から冬のリスクを抽出して経年変化を見たところ、高齢者の窒息による死亡リスクは高止まり状態から2010年以降になってようやく減少傾向が見えてきました。高齢者が餅で死ぬのはしょうがないよね、という空気が変化してきたのかもしれません。 2022.01.03 身近なリスク
基準値問題 根拠はないが役に立つ―コロナ対策としての換気の基準値CO2-1000ppm コロナ対策としての換気の基準値CO2-1000ppmは、もともとあった換気の基準値をそのまま使ったものなので感染防止のエビデンスはありませんが、換気のための総合指標として役に立ちます。そのもともとの1000ppmの根拠は、CO2以外の汚染源も考慮して室内空気質の総合指標として決められたものです。 2021.12.26 基準値問題