リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーション

トンデモ科学を撲滅せねば!と憤慨したときに考えるべきことその2:自分以外はダマされやすいと考える第三者効果

デマやトンデモ科学と戦う際に気をつけたいのが「自分はダマされないが他の人は簡単にダマされる」というバイアスが働く「第三者効果」です。専門的知識のある人、デマの嫌いな人、自分に自信のある人ほどこのような効果が高まり、デマの影響を過大視してしまいます。
リスクコミュニケーション

トンデモ科学を撲滅せねば!と憤慨したときに考えるべきことその1:反ワクチンから抜け出した話を読んで

反ワクチン思想から抜け出したという話がTwitterで話題になっていますが、これは反ワクチンの人が読むべきというよりはトンデモ科学を撲滅せねば!と憤慨している人こそ読むべきです。合理的=科学的とは限らず、判断の背後にある物語や価値観を理解することが重要です。
リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーションの成功・失敗とは何か?その2:リスコミのプロセスの評価方法

リスクコミュニケーションが成功した・失敗したなどと語られることがありますが、何をもって成功・失敗と言うのでしょうか?計測結果と目標を比較するだけでなく、改善を繰り返すサイクルがうまく回っているか、というプロセスを評価することも重要です。(1)目的設定、(2)情報の受け手の調査、(3)双方向性の確保、(4)リスコミが継続される仕組みの構築、(5)計測結果に基づく改善を繰り返す仕組みの構築、が評価軸になります。
リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーションの成功・失敗とは何か?その1:WEBによる情報発信の効果の測定方法

リスクコミュニケーションが成功した・失敗したなどと語られることがありますが、何をもって成功・失敗と言うのでしょうか?WEBによる情報発信を例にして、計測によってその効果を評価する方法を紹介します。ユーザーによる評価、A/Bテストによる表現方法の違いの評価、SNSを用いた情報発信後の反応を計測する方法を活用します。
リスクコミュニケーション

マーケティングの手法を取り入れたリスクコミュニケーション:EFSAの最新レポートを紹介します

EFSA(欧州食品安全機関)が最近公表した「リスクコミュニケーションの今後の方向性」に関するレポートを紹介します。マーケティングの手法を用いて情報の受け手を3つのレベル(エントリー、インフォームド、テクニカル)に分類し、それぞれの層に対して適切な難易度のメッセージを、適切なチャネルを通して届けるという方向性が示されています。
リスクコミュニケーション

「〇〇にリスコミの専門家がいれば、、、」という声が「〇〇にリスコミの専門家がいるのになぜ、、、」という声に変わる理由

組織にリスコミの専門家が入るだけでは上手くいかないのは(1)大きな組織ほどヒエラルキー構造が強く専門家の意見が反映されにくい、(2)リスコミを活用しようとする組織への変革が追いついていない、という理由が考えられます。そして現在のリスコミ人材の育成は、組織・現場のことをよく知る関係者のリスコミ能力を高める方向に進んでいます。
リスクコミュニケーション

確率で書くとわかりにくいのでやめよう!その4:ワクチンの有効率・副作用と分母無視の法則

確率で書くとわかりにくい例として「ワクチンの有効性95%」や、分母を無視して判断を誤りやすい例として「ワクチン接種後に〇〇人死亡」について解説します。確率よりも頻度で示したほうがわかりやすくなりますが、頻度であっても分母を揃えて比較しないと容易に判断を誤ります。
リスクコミュニケーション

「緊急事態宣言下なのに外出している奴がこんなにいる」という報道は逆効果

「緊急事態宣言なのに外出している奴がこんなにいる」という論調の報道は怒りの感情を高めるだけで逆効果となり、逆に「自粛している人がこんなにいます」という部分を強調したほうが一人一人の行動の効果を実感できるため効果的と考えられます。現状では出歩いている奴を罰したいという感情を高め、人々の分断や差別をまねく懸念があります。
リスクコミュニケーション

いいことした分だけ悪いことしたくなる?コロナ禍における免罪符効果(モラルライセンシング)

いいことした分だけ悪いことをしたくなる心理的効果の「免罪符効果」についてまとめました。コロナ対策でも何か対策をやった分だけ他の対策をさぼってしまったり、自分が対策をやった分だけ感染者に差別的感情を抱いたりということが考えられます。感染防止対策の目的と道徳的な善悪を切り離すことが重要です。
リスクコミュニケーション

リスコミでは中学生でもわかるように説明しろと言われたけど、どうしたらいいかわからない人のためのツールを紹介2:情報全体の評価方法

リスクコミュニケーションにおいてはわかりやすい説明が重要です。資料等の情報全体のわかりやすさの評価方法3つ:マーカー法、Clear Communication Index(CCI)、Suitability Assessment of Materials(SAM)と、数値・図表・リスクなどの表現方法の注意点を紹介します。