永井孝志

リスクガバナンス

VUCAの時代にリスクと向き合う3つの方法:リスクベース、予防ベース、熟議ベース

「VUCAの時代」とは将来の予測が困難な時代を指します。リスク学においてV, U, C, Aをそれぞれどう扱うかをまとめた論文を紹介し、「リスクベース」、「予防ベース」、「熟議ベース」という3つのアプローチによるリスクへの向き合い方を解説します。
リスク比較

タバコと肥満はどっちがキケン?

オーストラリアでは肥満のリスクがタバコのリスクを上回ったことがニュースとなりましたが、本ブログのRiskToolsを用いて肥満とタバコのリスクを比較してみました。リスク指標、時系列の変化、性別、年齢など、視点を変えながら比較してみると、結果も大きく変わってきます。
SNS定点観測

2024年10~2025年3月の「リスク」を分析しました~SNS定点観測結果32~

Google検索履歴やYAHOO!知恵袋、News APIを用いて「リスク」のトレンドを定点調査しています。2024年度下半期(10~3月)の調査結果から、これまでに引き続きAI関連と、トランプ大統領就任にともなうリスクがトレンドに入っています。
化学物質

グリホサートを遺伝子組換え作物に使うと乳児が低体重になる? PNAS誌の論文を検証します

アメリカでグリホサートをよく使用している地域では乳児の出生時の体重が低くなっている、という内容の論文について検証しました。論文の解析の問題を指摘し、日本のデータを用いた検証内容を紹介し、最後に乳児の体重減少の本当の理由を考察します。
ブログ

リスクをテーマとするブログを書いて5年が経ちました~1年間の実績を振り返る7~

2024年4月から2025年3月までの1年間のブログの実績を振り返ってみました。アクセス数や人気記事、検索エンジンからの評価、記事評価ボタンによる評価などをまとめました。
リスク比較

動物実験の結果から化学物質の死亡リスク、損失余命、DALYを求める方法の一案~PFOS・PFOAを例に~

リスク比較ではさまざまなリスクを統一指標で評価する必要がありますが、化学物質のリスクは動物実験から評価することが多いため、死亡率や損失余命、DALYなどの指標で表現することが困難です。そこで、動物実験の結果のみを用いて死亡率、損失余命、DALYを求める簡易な方法を提案します。
リスクコミュニケーション

法的措置によるニセ情報(デマ・フェイクニュース)の拡散防止効果を検証します

法的措置によるネット上のニセ情報の拡散防止効果を検証するために、日産化学(除草剤ラウンドアップ)とMeiji Seikaファルマ(レプリコンワクチン)による法的措置の前後におけるネット上のトレンドの変化を、Google trendsとYHAOO知恵袋を用いて調べました。
リスクコミュニケーション

人生を怒りに搾取されるな!SNSでのニセ情報(デマ・フェイクニュース)拡散とレイジベイティング

SNS時代になり拡散しやすい情報は不安・恐怖から怒りに変化し、リスクコミュニケーションもその変化に対応する必要があります。インプレッション狙いでわざと怒りのエサをばらまく行為(レイジベイティング)や怒りの感情がデマ拡散に与える影響を調べた研究成果について解説します。
リスクコミュニケーション

自発的なリスクと非自発的なリスクその2~1969年のスターの研究を読みとく~

「自発的なリスクは非自発的なリスクよりも受容性が高い」という結果を示した古典である1969年に公表されたスターの研究を紹介します。論文の内容とともにその限界点も併せて紹介し、この限界を踏まえてリスク心理学がどのようなアプローチでリスク認知研究を進めたかという流れも示します。
リスクコミュニケーション

自発的なリスクと非自発的なリスクその1~線引きすることの是非~

一般的に自発的なリスクは非自発的なリスクよりも受容性が高いと言われていますが、自発的・非自発的なリスクという区分自体がそもそもあいまいなものであり、区分自体が過剰な自己責任論を引き起こし、自発的で高いリスクを許容している現状を肯定することにもつながることについて解説します。